放射線科臨床研修プログラム

行動目標

  1. 患者・医師関係
    放射線科医は一般には患者と相対しないと考えられがちだが、検査医としては他科外来担当医と同様に毎日多数の患者を取り扱う。ごく短時間の間に患者の病状を理解し、良好な人間関係を確立しないと、検査は遂行できない。また、検査専門医として検査内容、検査結果の説明を求められた場合も、適切で平易簡潔な説明を行うことが必要である。
  2. チーム医療
    放射線科内では放射線技師、看護師、事務員などのスタッフの協力の下に業務が行われる。こうしたチームとの協調をとり、的確な指示を下すこと。
  3. 問題対応能力
    検査によって得られた所見を解析し、臨床上の問題点に対して回答できる。 自己管理能力を身につけ、生涯にわたり基本的診察能力の向上に努める。
  4. 安全管理
    患者並びに医療従事者にとって安全な医療を遂行し、安全管理の方策を身につけ、危機管理に参画する。
  5. 症例呈示
    チーム医療の実践と自己の臨床能力向上に不可欠な、症例呈示と意見交換を行うために、症例呈示と討論ができること。またカンファランスや学術集会に参加する。
  6. 医療の社会性
    医療の持つ社会的側面の重要性を理解し、社会に貢献するために、
    • 保健医療法規・制度を理解し適切に行動できる。
    • 医療保険、公費負担制度を理解し、適切に診療できる。
    • 医の倫理、生命倫理について理解し、適切に行動できる。

経験目標

  1. 経験すべき放射線診断技術
    1. 画像解剖の理解
    2. 各種診断モダリティーの原理、適応、診断法を理解する。
    3. 経験すべき診断モダリティー
      1. X線CT
      2. MRI
      3. 血管造影(Interventional Radiology : IVRを含む)
      4. X線単純写真(胸部、腹部、骨、乳房など軟部)
      5. 透視造影(胃造影、注腸造影)
      6. 核医学
      7. 生検
  2. 経験すべき放射線治療技術
    1. 外照射
    2. 小線源治療
  3. 経験すべき病態、疾患
    特に定めない。以下に分類できるが、なるべく多岐にわたることが望ましい。
    1. 腫瘍
    2. 炎症
    3. 外傷
    4. 先天性異常
    5. 機能性疾患(血管病変を含む)
  4. 経験が求められる必須項目
    1. 検査適応、検査方法、造影方法の決定、指示
      検査適応の判断は多くの場合依頼医師に任されているが、適応のない検査は依頼科に連絡の上、中止することが患者の利益となる。検査方法は患者の病態に応じて組み立てられるべきで、その出来が診断の正確さを左右する。
    2. 診断レポートの作成
      診断レポートには以下の内容が検討されなければならない。
      1. 存在診断
      2. 質的診断
      3. 鑑別診断
      4. 病期診断
      5. 追加検査、今後の方針
    3. IVRとしての診断・治療手技
      1. 血管塞栓術、拡張術、動注
      2. 画像ガイド下穿刺(生検、ドレナージ)
    4. 造影剤事故など検査中の事故への対応
    5. 放射線治療
      1. プランニング
      2. 治療効果、副作用の観察
    6. 特定の医療現場の経験
      当院で研修できない小線源治療は東京医科歯科大学放射線科で経験すること。

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