全ての医師にとり、人口の半数を占める女性の診療を行う上で産婦人科の知識が重要であるのは勿論であるが、女性の生理的、形態的、精神的特徴、あるいは特有の病態を把握しておくことは他領域の疾病に罹患した女性に対して適切に対応するためにも必要不可欠なことである。このような観点から,厚生労働省が掲げる新たな医師臨床研修制度の中に、産婦人科研修が必修研修課目として組み入れられたものと考えられるが、研修指導者も研修医もその意義を十分理解した上で研修にあたらねばならない。
研修プログラムは各々の臨床研修病院の研修管理委員会でそれぞれの施設の実情に則した独自の内容が設定されることになっており、プライマリケアにおける産科婦人科の基本的な診療能力を習得するために必要な研修目標の一つのモデルとして、以下のような産婦人科研修カリキュラムを策定した。研修期間は1ヶ月間とした。
なお、本カリキュラムは日本産科婦人科学会および日本産婦人科医会の(案)に従った。
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日 | |
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9:00~ | 産科外来 | 手術 | 産科外来 | 手術 | 病棟 | 病棟 |
13:00~ | 病棟 | 手術 | 病棟 | 手術 | 不妊・更年期 外来 | |
13:30 部長回診 |
副当直 | 16:00 抄読会 |